分かったこと。

数時間の仮眠後に目を覚ますと、気だるそうにソファに腰をかけて煙草を吸いながら空を見上げていた。「君、一度寝たら中々起きないタイプなんだね」そんなことを言われた気がする。「嗚呼」寝起きの声で応える。「11時まで君は寝ていなよ」「いいんだ」そう…

西端にて

逃亡劇を止めよう。と自然に思ってから「明後日戻ります。」と母に報告するまで時間はそうはかからなかった。タイムリミットまで私はひたすら歩き続けた、工業地帯の煙突から留まることなく排出される白煙が風に揺れる様を見つめながら私は目的もなく歩き続…

思えば、遠くへ来たものだ。

「まさか、こんなに」私は急斜面の石段を登りながら自身に絶望していた。たった1年で体力が恐ろしい程に低下していることが身にしみてわかったからだ。御本宮までの785段、まだ一ノ坂に到達だけなのに、もう息が上がっていた。1年ぶりのこの地は相変わらず私…

まんのう公園の夜明け

目が覚めるとトタン屋根がけたたましく音を立てていた。 土砂降りなことは分かっていた、昨日家を出る前に天気予報をチェックした際降水確率100%だったからだ。 枕元に置いていたスマートフォンに手を伸ばし時刻を確認する、AM4時53分 眠りに落ちる前に連絡…

DEFECTOR.

社会人2年目間近に私は脱落した。会社に行けなくなってしまったのだ。 絞り出すように「辞めます。」とボスに言ったのは 通算3回 「体調崩してるからナーバスになっているだけだよ」と言わんばかりの制止で今。元上司から「風の噂で聞いたけど…」と生存確認…

"2018年になってしまった"なのか"2018年がやってきた"なのか。カウントダウンをクラッカーの音と周りの歓喜の声で迎えたが、相変わらず日付感覚が曖昧なまま1人取り残されたかのような気持ちで歓喜のムードに酔いしれていた。 2017年は社会人デビューイヤー…

憎たらしさに呆れ

「仕事行きたくない」突然俺の上に乗った女は困った顔で駄々をこねる子どものようなことを言い始めた。これがお互い裸であったら官能的なワンシーン間違いなしだが、残念ながら違う。お互い着衣のままである。年季が入っているからか沈みがちなベッドに横た…

駆け抜ける

あなたが好きなあなたに似たキャラクターのマグカップをたまたま出先で見つけ包装して貰ったあと、駆け込んだ雑貨屋で小さな封筒とカードを買って"今年の夏は楽しかった"と記したら鼻で笑ったあなた 憎まれ口叩きながらもマグカップを使ってくれているあなた…

夏の終わり

自惚れか確かにあった愛を抱きしめ眠る夜 降りたはずなのに2人は街を見下ろして 気怠そうなあなたを煙草の煙で見つける さよならしたの明日の私に 赤い地下鉄ぼくたちを連れ去って 腹を摘まれ憎まれ口を紡ぐ 悲しみが蠢いて意地悪な夜 名前も覚えていない罪…

歪み歪み

「かねてより」という言葉は芸能人の結婚報告のコメントくらいでしか聞いたことがないよねと、この状況で思えるくらいにはどこか余裕があるみたいだ。かねてより私は交際相手を触れない、触られたくない。「なんで?」と責められたくなくて先回りして逃げる…

君がいない東京は少しつまらない

6月我に革命起こりたり 裏切りと兆し混じる夏の始まり 浮気男と純情女の答え合わせ 倫理道徳は屑かごでぼくは子どもになる 走りだす夜景&夜警 振りほどいた手と虚無感 革命は過ぎ去りしトーキョー 胸骨丙の痛みを抱いた女 面倒くさいとめんどくさいの衝突 タ…

朝を前に

大人になったなと思う。誰かとの関係性が終わってもそれを事実と思えるようになったから。大人になったなと思う。愛している人に「愛している」と言わずとも愛していると眼差しと行動で示せるようになってきたから。大人になったなと思う。愛している人の「…

真っ黒なカラスと 何処かで聞いた言葉で傷つけ合う朝 汗まみれの背中に爪を立て合う 太陽は登ったのか落ちたのか 自分が落ちたのか昇ってるのか 憎まれ口を叩く唇を噛み付かれ 余裕を持つカラスの余裕を奪う遊びに興じ 絞り出すような声で愛してると呟く #散…

ゼロになって、ちゃんともがく

目を覚ますと午前5時、シングルベッドの横で寝息を立てる家主、顔を両手でぴったり覆っていなければ眠れない家主の癖に気づいた早朝。 以前来た時に家主に「タバコを吸うならベランダで吸え」と言われたことを思い出し、アンダーウェア1枚の姿で慣れた手つき…

夏を前に立ち尽くすむ

昨年の秋くらいだったと思うIQOSにしたのは。前に付き合ってた彼女がストアに始発で並んでプレゼントしてくれた大事な大切にすべき物だった。一つの関係性が終わったからか、飲み友達がIQOSの充電が切れた時に紙タバコを買ってきてくれたからか、紙タバコを…

強さと弱さの間で

「あなたはロゴスしかないの、パトスが一切ない。何故自分を抑圧して生きてるの?感情を剥き出しにしなよ」と目の前の友人は目を真っ赤にしながら僕に怒っていた。永遠の別れを経て無気力状態で過ごしていたある日大学近くの喫茶店で会った友人は僕の近況を…

立ち尽くすむ

「ただ分かってることは寂しいんだと思う」そうカフェのあまりにも高すぎる天井を見つめ呟いた僕24歳。向かいに座った年上の女は鼻で笑う。「認めたくないよ、認めたくないけど寂しい」とは言えなかった。 黙り込んだ僕に何か女は言った、だけど覚えていない…

no title。

「もう無理だよ」何年振りかの何度目かの言葉。 その度に受け止め方は違う、憎しみあった10年前。「元気でな」と握手をして別れたサザンテラスは7年前。「ありがとう」とちょっと泣いた田端駅は4年前。 大小は関係なくとも悲しみは抱えることには変わりない…

トーキョーと生きる

マリブコーク、テキーラ、総選挙浮き出てる胸骨丙に感じる感触今夜は誰だろうタバコの煙で泣き出した女 鳴り止まないメッセージ遠巻きで見ている誰かTVでじっと見るフランス映画都会の喧騒、これがわたしたちの日常です何もわからないまま走りだす夜景&夜警…

hostage

深夜深酒からどうしようもない事実を見つめる。真っ暗な部屋、遠くの灯台の灯り、波の音、理性を持ってしまったら負けという遊び。ドキドキはしない、けれど安心感があるよ、俺はそう思う。お前は?という答え合わせ。 息が上がっても答えは上がらない。 い…

コンクリートジャングルトーキョー

深夜1時過ぎ、終電はとっくに過ぎ去りタクシーで帰ることしか選択肢がないゆったりとした時間に西新宿を歩く。幼少期1番近い都会が新宿だったからか、コンクリートジャングルトーキョーのカオスな街、新宿に強く憧れを抱いてる。品川のタワーマンション?勝…

古き本開けば

家庭の事情で東京と愛媛を往復する回数がここ最近増えた。何もない田舎、街灯も少なく得体の知れない何かの鳴き声が川辺で反響する夜星が綺麗に見えるのが唯一の楽しみである。そんな滞在生活中、祖父母宅の書斎に僕が高校時代に買ったであろう本が1冊あった…

夏を前に

「何を望んでいる?」「わからない」 それしか言えない日々を送っている。優しく美しく自分に良い刺激を与えてくれる素敵な恋人を持ち、素晴らしい友人たちに囲まれ僕は生きている、来年自分が進む道も一応見えている、恐らく誰が見ても幸せな毎日を送ってる…

イキルコト

いいことを教えてやろうか。いつだって、おれは負けそうだ。安心させてやるよ。おれはいつだって壊れそうだ。脆く、崩れそうだ。ただ、それが嫌なんだ。負けそうなのは嬉しくない。崩れそうなのが嫌なんだ。だから踏んばってるだけだ。好きなら、とっくに倒…

遠いように思われた春が来た。

気がつけば月が変わっていた。 気がつけばモラトリアムのモラトリアムは終わろうとしている。 大体いつもそんな感じで月日は減っていく。 今回のモラトリアムのモラトリアムは常に動いていたから「一週間一週間が早い」とよく僕は言っていたように思われる。…

These big black footwear Are walking me away.

「好きなタイプは?」街で飲んでると頻繁にこんな質問をされる、飲んでいる街が街だからかそんなことをよく聞かれる。その都度僕は「年上の美人」と答えている、歴代の交際相手を思い出すと、大半が年上な美人だったから。それにしても、変な話だ。合コンや…

何故惹かれるか惹かれないか理由は分からない。分かるのは惹かれるか惹かれないかだ。

公開初日に映画館へ足を運んで『キャロル』を観に行った。ネタバレを大いに含むので今後ネタバレなしで映画を楽しみたい方は気をつけて戴きたい。STORY:1952年、クリスマス間近のニューヨークの高級百貨店のおもちゃ売場でアルバイトをするテレーズ・ベリベ…

未知の世界に無知な俺が行く

最近会った人に「好きな場所に連れてってよ」とお願いをよくする。僕のこの人生を振り返ると、型にはまった行動しかしていない。この街に来たらこの店とあの店へ。とか、お昼ご飯食べに来たらこの店のB定食だけを注文する。とか。冒険もせずに生きてることを…

ジオラマみたい

幼少期から母親が「懐かしい」といいながら僕を偶に連れて行ってくれた特別な場所があった、それが飯田橋だった。先日授業終わりに今日は雲がひとつないくらいに晴れているから真っ直ぐ帰りたくなくてふらっと飯田橋へ足を運んだ、ふと足を運びたくなったの…

怒るのやめました

1ヶ月前から怒ることをやめた。物に当たったり人にキツい言葉を浴びせることはしないけれど以前は日々何かしらにイライラして生きていたように思える。社員食堂で味噌ラーメンが出るのが遅くてイライラ、天気が悪くてイライラ、前に言ったことをなんであなた…